「桃太郎 と 浦島太郎、自分の子どもをどちらのタイプに育てたいですか?」
この質問をされたときのことを、よーく覚えています。
「(略称)子ども・若者の相談業務に携わる研修(内閣府)」に参加した時の、ある大学の先生からの質問です。
「どちらかに手を上げてくださいね。」と言われ、
会場を見渡してみると、圧倒的に桃太郎に手が挙がっていました。
リーダーシップがあって、まとめる力があって、正義感、勇気、優しさを兼ね備え、結果を出した桃太郎。
そう、素晴らしいです。文句のつけようがない。分かります。そのとおりです。
絵本の桃太郎はいつも凛々しくてイケメンですしね。
流れに乗って、ノロノロと桃太郎に一票。
講義は「お利口さん・いい子・成績が上がる子育て法」なのか?!
気になりながら、先生の言葉の続きを待ちました。
やっぱり桃太郎は人気がありますね。
そうですよね、桃太郎みたいになっちゃダメよ、なんて言いませんものね。
じゃあ浦島太郎は?
この人、ただ海辺をブラブラしていたんですよ。
ってことは、この人ヒマ人ですね(笑)
きっと母ちゃんに、
「あんた、魚でもとってきな!」とか言われて、しぶしぶ出かけたんでしょうね。
いじめられているカメを見捨てず、助けるところはすごく優しいし、いいところありますね~。
でも、誘われたからって、カメに乗って知らないところ(竜宮城)に行きますかぁ、とても危なっかしい。
さらにですよ、飲めや歌えやのパーティーが続くことを、後先考えず楽しめるって子どもみたいだなーって思いません?
そして、最後の一幕。
それ「開けるな」って言われたヤツだよね、あ~ぁ…。
って言うのが、皆さんご存知の浦島太郎です(笑)
まだ話しは続きます。
学校の成績でいうと間違いなく桃は優秀、浦はできない生徒です。
でもこれからは、浦島太郎のような力がないと生き残れない時代になります。
・誰もやっていないことに挑戦する
・未知の世界に飛び込む
・「失敗じゃない経験だ」と思える
実際、浦島太郎タイプの人材が欲しくて、
「桃太郎・浦島太郎、あなたは自分自身をどちらのタイプだと思いますか?」
という質問が企業の採用試験に使われたこともあります。
ほらきた!
先生、同意します。共感します。大好きです!
心理学的には、
桃太郎…理性派(規律、ルール、目標達成 理で行動するタイプ)
浦島太郎…情緒派(未知のことに飛び込む、無邪気、固定概念無視 情で行動するタイプ)
という面があるそうです。
どちらが良いとか、悪いとかの判定ではなく、
通信簿とか、成績表とか評価表の枠を超えちゃうほど
いいところを持っている子がたくさんいるから、
桃太郎だけじゃなく、
浦島太郎もサイコーにいいよ~~ってことです。
この講義を受けたころから、子どもの多様性や一人一人の特性、いいとこ探しがグ~ンと広がってきたのは嬉しいことです。
今日のアトリエには、桃、浦、金、寸、かぐ、…勢ぞろいですよ!