「みんな仲良く」って、どんな時に使いますか。
物を奪い合っているとき?年上の子が年下の子の前で威張っているとき?何にも起こっていないのにとりあえず保険掛けて言ってる?
大人が良く使う「みんな仲良く」っていう呪文は、のちのち子どもを苦しめます。
素直な子どもたちは、苦手な人がいたらダメなんだ、人を嫌いになったらダメなんだ、皆から好かれないとダメなんだって。
世界が広いことを知らずに、四角い教室で息苦しさを感じるかもしれません。
誰とでも仲良くなるなんて…そんなの無理って大人は分かってるのに、純粋で天使のような子どもならできるんじゃないかと、この呪文(呪い)を使っちゃうんですね。
いいこと言うね、ロックンロールな人の言葉
クラスメイトなんて。たまたま同じ年に生まれた近所の奴が同じ部屋に集められただけじゃん。
山手線に乗ってて、『はい、この車両全員仲よく友達ね』って言われても、『いや、偶然今一緒に乗ってるだけなんですけど』って。
ただ、友達じゃないけどさ、喧嘩せず自分が降りる駅まで平和に乗ってられなきゃダメじゃない?その訓練じゃないか、学校は。友達でもない仲よしでもない好きでもない連中と喧嘩しないで平穏に暮らす練習をするのが学校じゃないか。だからいいよ、友達なんかいなくても。
甲本ヒロト
子ども時代も大人になっても違和感があった「みんな仲良く」という言葉が、スッと腑に落ちて受け止められた甲本ヒロトさんの話しでした。
アトリエで使わない理由
その1)使う場面がないから
物を奪い合うことは…ある…いやないか…。
奪い合いになる前に「私も使いたい」「貸して」って子ども同士伝え合っていると思います。伝えられずグッと我慢しているときもありますけどね。でも、誰かが声を掛けてくれたり、助けてくれたりしています。
年上の子が年下の子の前で威張るってのもないですね。なにより自分の作品に惚れているので、誰が何と言おうと「これがいい」って思いが強いのかな。いいことですね!
だから、お互いの作っているものを「わぁすごいね」って言って、ワタシもやってみよう、ボクはもっとこうしてみようって好奇心がアトリエ中にどんどん拡散しています。
その2)そもそも「みんな仲良く」してもしなくてもいいから
アトリエでは、自分の時間を存分に過ごしてくれればいいので「みんなより自分」優先OK。だからといって無法地帯にはなりませんよ。没頭できるぼっち時間は大ありだし、学年違いでも一緒にできることはたくさんあるし、大人と話しが弾むことも。
この前の子ども二人のやり取りにもそれが表れていました。
N君「ねぇ、一緒に~~やらない?」
Fちゃん「ん、、、」ちょっとだけ間が
N君「無理しなくていいんだよ。やりたくないときはやりたくないって言ってね。自分で決めればいいよ」
そのあと二人は一緒に遊んだのですが、遊んでいなくても関係は何ら変わらなかったと思います。
この感じいいなぁ。
週1回のたった90分、周囲の目や期待や評価を気にせず あ・そ・べ。
アトリエで一番言わない言葉は「みんな仲良く」かもしれません。
///子どもアート療法士のblog///
アトリエの様子はInstagramに載せていますので、ご覧ください。
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やってもいいし、やらなくてもいい
マネしていいし、マネしなくてもいい
できてもいいし、できなくてもいい
ねぇ、キミはどうしたい?
岩手・北上で開催中「つの子のアトリエ」です。